[出版倉庫流通協議会へ] [目次] [視察について] [参加者] [1] [2] [3.1] [3.2] [3.3] [3.4]

3.4 PRADA New York Epicenter Store(プラダ エピセンタ・ストア)
日時:5月22日(木)15:00~12:00(見学のみ)
場所:PRADA New York Epicenter Store
 (ニューヨークのソーホー(SOHO)地区)

3.4.1 はじめに
 今回訪れたPRADA New York Epicenter Storeは、イタリアのオートクチュールとして名高いプラダ(PRADA)が、2001年12月にニューヨークのソーホー(SOHO)地区にオープンした、RFIDタグなどによる最新の店内情報システムが導入された、文字通りニューヨークの新しい中心(epicenter)となりうる革新的な店舗です。
 店舗のデザインはオランダの建築家Rem Koolhaasの手による非常に斬新なものです。そして、Koolhaasの建築・リサーチ会社であるOMA/AMO社と、システムエンジニアリング会社のIDEO社の協力により、店舗スタッフへのヒアリングや技術動向のサーベイが行われた結果、そこにRFIDタグなどの最新の技術を活用した、画期的ともいえる店内情報システムができあがったのです。そのシステムは、インタラクティブな試着室(Dressing Room)や、店舗スタッフに顧客に対する完璧な情報を提供するスタッフ・デバイス(Staff Device)などの店内ツールから構成されています
Prada Epicenter storeの全体図(Epicenterのパンフレットより)

3.4.2 Dressing Room
 Dressing Roomは、顧客が衣服の試着の際に、その衣服に関してより多くの有益な情報を得ることができ、同時にこうした情報にもとづいて、顧客と店舗スタッフとの関係を強化していくことができるように、RFIDタグ技術等を導入して構築されたシステムです。
 Dressing Roomは、8フィート四方(約2.44m×2.44m)のガラス張りのブースで、4つの壁のうち、ひとつの面にはカメラと連動したマジックミラーがあり、カメラが捉えた前後左右それぞれの側からみた顧客の試着の様子を、4秒ごとに映し出します。
 そして、その向い側の面にはハンガー掛けと棚の2つのインタラクティブなクローゼットが設置されています。これらのクローゼットは、RFIDタグの装着された衣服が吊るされる(置かれる)と、クローゼットにセットされたリーダがタグの情報を読取り、その情報をリーダに接続されたタッチスクリーン(PC)に送信します。タッチスクリーンは、それがトリガーとなって、ディスプレイ上にその衣服(商品)と関連する情報(在庫、色の組み合わせ、素材、サイズといった情報を表示するようになっています。
 
商品に付けられたRFIDタグ


PRADA New York Epicenter Store前にて

前へ  トップへ
[出版倉庫流通協議会へ] [目次] [視察について] [参加者] [1] [2] [3.1] [3.2] [3.3] [3.4]